結線間違いのLANケーブルでもつながる謎解明の件

片側つなぎ間違えてたLANケーブルでつながる謎の図
いやはや、超久しぶりにLANケーブルを治したら、すっかり緑で青を跨ぐのを忘れていて、素直な並びで付けてしまったものの、100Mならつながってしまうので、間違いに気が付かなかったという話であります。なぜ気が付いたかと言うと、両側GIGAなのに、なぜかGIGAではつながらない。しかしなぜ100Mならつながるのか。単に線が安物? と思っていたらHUBのアートワークを見てようやく理由が分かりました。差込を間違っているが、両側同じように間違っていると、短い線なら2つほどツイストペアにはなっていないが、100Mくらいなら普通につながるでしょう。導通のみのケーブルテスターならOKになってしまいます。しかし片側だけ間違っているのになぜ動くのか。それはHUBの未使用ラインの処理の方法にありました。一部廃価版の100MのHUBでは、そもそもピンが使っている4本しかなくて、枠も樹脂のみのものがありますが、これを持ってくると動かない。しかしヒゲがちゃんと8本ある丁寧なHUBは未使用ラインをショートして、ボブスミス回路同様75ΩでAC終端されています。これが両側にあると、間違っているラインを一周してきてつながるのですね。片側がGIGAのトランスの場合も、ノーマルモードではピン間がショートされているに近いため、HUB同様に動く場合があるようですね。ラインがあまりに長いとだめかもしれませんが、5mくらいではちゃんと動いてました。終端によりレベルが下がりますゆえ、接続の安定度はよろしくない。たまに止まるのはこのせいですね。ようやく謎が解明できました。ところでボブスミス回路の終端の行き先は、LANケーブルから来るノイズのためのコモンモードフィルタの戻りでありますから、本来トランスの外側のFGにつながなくてはなりません。しかし一部の製品では、これを内部のSGにつないでいるものを見かけます。PCの類ではSGとFGがつながっているとはいえ、これはいただけませんね。LANケーブルに乗ってきたノイズを、内部回路に導くことになってしまいます。この回路の意味がよくわかっていないのだと思われます。それと、この記事のこの図の右側は、意味は合っていますが、ピン番を書くと間違っていますねぇ。
また、なぜ真ん中の2ピンが避けられているのかですが、これはLANがまだ10Mだった頃、ビルとかでコストダウンのために電話線とLANの先行配線を10BASE-Tの8芯のみでやっておいて、スプリッター(ADSLのやつではなくて、単に結線をRJ-45とRJ-11に分けるやつ)で電話とLANに分けて共用しようというのがあったからだと思われます。うちでも100Mまでの頃は、LANとTELとインターホンとで8芯を全部使ってました。ちなみに電話だけを使う場合は、あまり知られていませんが、RJ-45のジャックにそのままRJ-11が刺さるので、真ん中の2本で電話が使えるということです。日本ではやってないと思いますが。
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