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冷蔵庫に氷河期到来その2

Flatrefigeratorいやはや、冷蔵庫の話の続きであります。これは当時(2005)のカタログ。前回写真に見えていたネジの錆が垂れている板がこのフラット冷却器ですね。「霜による目詰まりがない冷却器。安定温度で効率よく冷やします。」が謳い文句。確かに霜は冷却器自体にはあまり付いていませんが、氷に進行した霜がフラット冷却器全体を覆っております。「霜が氷に固体化しやすい冷却器。安定温度で効率よく固体化を進めます。」みたいな感じですね。しかも定期的に霜取りをすることでその湿気で加湿して庫内の乾燥を防ごうという細工がうまく機能しなかった原因かも知れませんね。そして問題は、次の謳い文句。この頃は特に省エネを謳っていて、断熱材の真空化やコンプレッサーのインバーター制御などによって、10年前の機種よりも8割から9割も省エネになったことをアピールしています。確かにこの前に使っていた富士通ゼネラルの270リットルクラスの中途半端な冷蔵庫は、霜取り期間以外コンプレッサーが止まっているためしがなく、ずっと動いていました。Enesavenonflonそれに比べるとこの機種は一旦冷えると開け閉めによる温度上昇や製氷などが起きないと、ほぼコンプレッサーは止まっており、確かにあまり電気は食っていなさそうでした。が、冷蔵室が氷河期状態で温度が下がらないゆえさらに冷却動作を繰り返して、さらに凍り付いてと言う悪循環を長年繰り返していた事実からすると、この省エネは相当な過大広告であったことになりますね。まさにユーザーからすれば性能面ではリコールされるべき事態ではありますが、煙が出るとか火が出るとかの簡単に事故につながる不具合でない限り、経済産業省へのリコールの届け出はされることはありません。なにしろメーカーの直接の損失につながりますからねぇ。でも昨今の何でもぐぐれる時代となると、そう言う対応をしているとイメージダウンはぬぐえません。プラズマやテレビ事業の衰退は致し方ないと思いますが、いやプラズマはやや先見の目がなかった感も大きいですが、せっかくの白物家電のナショナル信仰の信者を減らす一因になってしまったことは事実でしょう。個人的には錆びるネジと、パネルの裏側にマスキングテープで線を留めている方がショックでしたが・・・。まさにwonders(驚きと言うより疑いの感じが強いか)満載でありますか。次回は電話してみたあたりの話でも。

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