JODENのACアダプター
いやはや、なかなか書けずにいた今日のこわれものシリーズであります。これはJODENのACアダプターでArvelのサイコロ風レゴブロックみたいなUSBハブのセルフパワー用として付いていたものであります。そちらはまた別に載せるとして、どうもなんかUSBが不安定と思っていたら、例によってACアダプターがへたっていて無負荷ではDC5V出ているものの、
リプルが多くて動作できないような状態となっていた模様。JODENと言えば、Unidenの子会社だったのだと思うが、現在は採算が合わなくなったと思われ、既に解散してしまっているようだ。これはおそらく2005年頃だったかと思うが、まあ4年は持っていると思われ、長持ちした方だろう。そういえばそもそもArvel自体も、バッファローに合体してしまったし、バッファローもコクヨサプライだしと、PC周辺機器業界も大変である。そういえば昔伊丹にICMという会社もあった。
さて、内部は採算が合わないだけあって、結構余裕サイズで作られており、いわゆるシメジ配置ではない。これがパンクしている出力側の電解コンデンサで、膨れており電解液はもうドライアップしているだろう。出力が平滑できないので、USBハブにスイッチングのリップルだらけの5Vを送り出しているわけである。
これがどこの電解かというと、これまたわかりにくいセンスのないロゴとなっているが、すべて大陸のTREC製である。いかにもという感じの電解である。電気を食うものをつないでいたUSB-HUBではないので、まあそれほど負荷がかかっていたわけではないから、それなりにもっていたのだろう。一次側もきれいに部品が配置されており、ヒートシンクも押し出し品がちゃんと自立している。
これは基板の裏である。一応セオリー通りというか規格に通るように絶縁距離を取っており、電流の流れるパターンにはハンダが盛りつくようになっている。昔は時間があったのでこういうのは基板からパターンを読み取って回路図を起こして楽しんでいたが、最近はそこまでビーンさんする余裕がないのが現状だ。アダプタとしては結構大きさが大きいが、よく見ると容量はUSBアダプタサイズの5V1Aではなく、5V2.6Aもある。それなら大きさ的にも放熱的にもまだ余裕がありそうである。それゆえ4年ももっていたのだろう。
驚いたことに入力には雷サージ吸収用のサージアブソーバも付いている。基板はCEM-1でガラスコンポジットである。ACアダプタとしてはじゅうぶんな素材だろう。これで電解が日本製だったらまだ生きていたかも知れない。また、電解を交換したらまだ動きそうでもある。しかしケースの継ぎ目をのこぎりで削って開封してしまったし、期待年数はじゅうぶん稼働したと思うので、この機会にこれには引退してレアメタルに回帰していただこうと思う。
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