ミノムシクリップ
工具・配線-1
いやはや、これはワニ口と書いてあるが、正しくはこれはミノムシクリップだ。最近はあまり見かけないが、ミノムシ部分が無くて、もっとワニの口みたいな、実物が出てきたらまた載せたいが、あっちの方をワニ口というのだ。何かと仮につないでみたりするのにミノムシの線をいくつか用意しておくととても便利であり、たくさん作ってあったのだけれどもどれも古くなってしまったので、いくつか作りたいなと、この前せっかく通販したのに、発注するのを忘れていたこともあり、はたしてこれが使い物になるのかどうか、ダメもと話のネタ、人柱で買ってみた。
要は、先のぎざぎざのはさむ部分が如何に良くできているかが問題なのである。見たところぎざぎざは粗い。ゆえに謙遜してワニ口と称しているのかも知れない。カシメはいかにも雑であるが、それほど歯の横ずれはないようだ。明らかに作りは粗であるが、小8大4も入っていて100円となると文句も言えない。このミノムシカバーを外すと確かにワニ口にも見える。そう、この裸の状態でつまみの根元だけに絶縁部分があるものがワニ口クリップである。
出回っているものは、このダイ粗以外に、パーツ屋ではミヤマのまとものなものと、テイシンの出しているこれと、もう一つ細い線で作ってあって何本か各色セットで袋に入ってぶら下がっているものなどを見かける。洗濯ばさみみたいに台紙に一週挟んでまとめて売っているのなんかもある。この中で最も使えないのが、完成品の袋詰めである。これはゴミに近い。プレス板金が薄すぎて、クリップに強度が無く曲がってしまうし歯が粗く細いものがつかめないし、歯が横ずれしてまともにものが挟めない。ゆえに、バラを買って自分で作るのが鉄則である。そしてこのテイシンのも歯が粗いうえに、横ずれするだめロットがあるので、10円くらいの差なら断然ミヤマ製を買うべきである。この写真のは相当古く、日本製のようだが、最近のはまさかそんなことはないだろう。実物を見て歯が横ずれしないようであれば歯が粗いことさえ問題なければ、まだ使えるだろう。
これがミヤマのMJ-008である。バラだと40円くらいするかも知れないが、高いだけのことはあり、カシメが正確で、噛み合わせがずれなく、山が細かいため細い線でもちゃんとつかめて、線を付けるところも半田付けする部分がくぼんでいる。つまみの部分もぎざぎざが入って大きくなっておりつまみやすい。ミノムシもはめるのがきついくらいきっちり萎んでおり、並べてコネクタに突っ込むときなど隣とショートしにくいなど、大変良ろしい。ちなみに聖地に行けば、これの金メッキ仕様も売っていた気がする。この写真のものはいつの頃のか分からないが日本製だ。
とりあえず、作ってみた。半田用のくぼみがないので内側に半田付けした方が良いのかも知れないが、気にせず外側に付けた。つまむときに出っ張っているのが分かるが、実用上は大したことはない。歯の横ずれは思ったほどではない。ミノムシがだらしなく開いており、それなりである。しかしまあ、無いよりはましで欲しいときには使えるレベルだろう。
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