悩ましい粗品(保温電球編)
中国製粗品の氾濫する今日この頃、今日も粗品(そひん)に悩まされることとなった。これはペット用のCH-100という保温電球である。定価は4400円とぼったくりな設定であるが、実売価格はそれでも2800円ほどする。瀬戸物でできていてそれゆえ、セラミックヒーターという商品名である。中国製ゆえ非常に品質にばらつきがあり、良いのにあたれば1年くらいは動いている。100Wもあるので、それなりに熱くなっており、ある程度で寿命になることは仕方ないが、今回は数分で自爆された。
返品したら良かったのだが、だいぶん前に買っていたのと、例によって半田不良であれば直るだろうと思ってばらしにかかってしまったので返品が不可能になった。これのガラス電球版にHD-20というのがあり、これも悲しいほど品質が悪い。2個百円ほどで売っている日本製の、東芝やナショナルの白熱電球などは、非常に均一な品質で、クリアー球など内部の作りを見ると芸術性さえ感じさせるほどきれいな作りであるが、このHD-20に至っては、フィラメントの代わりに付いている雲母に巻かれたヒーターのはとめの幼稚なカシメ方、リードの汚い引き出し方、ガラスの封じ口の汚い処理など、明らかなやっつけ仕事による粗品である。こちらも非常に当たりはずれがあり、はずれはすぐに切れるのだが、その原因は、口金の半田付けがイモであることがある。それは修理が可能だ。
今回のセラミック球はバシュっと音を出して切れた。見ると、口金の縁の半田の部分が黒くなっている。ここがイモで切れたのだろうと思って、少しほじくってハンダを付けたら直るだろうと踏んでいた。が、違っていた。仕方がないので、この際分解して観察してみたところ、瀬戸物で球の外形を焼いて作ってあり、その内側にセメントでヒーターを埋め込んでいるようである。そこからでたリードを口金に引き出して口金は同じくセメントで固めて、リードは半田付けしているようである。それらの工作が非常に雑であることは当然であるとして、この固体は、リードが弛んでいて、熱くなって伸びて弛んできたところで内部でショートして切れたようである。明らかな製造不良である。しかも驚いたことにこの手のペット用グッズは、AC100Vを投入するのに、電取りなんてなんのそのPSEのマークのかけらもないが普通に売られている。電球系はフィラメントやヒーター自体がFUSEにもなっているので、危険性はあまりないのかも知れないが、これほど品質の悪い商品は売らないで欲しいものだ。かといって、手頃な同様なヒーターがあまり売られていないのも現実である。
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