敬意を表してEP-8KHA+
まさに台湾の電解液騒ぎがあった頃に作られたコンデンサゆえ、当然の成り行きなのかも知れないが、よくぞ動き続けてくれたものだ。すべてのコンデンサが花開いている。ここまで来ると電解液はほとんど残っておらず、特性はぼろぼろに落ちているだろう。実はバックアップ用にいつでも入れ替えられるように同じCPUとメモリーの付くMBを買ってあったのだが、なぜかこの状態でも動き続けてくれた。おそらくは具合が悪くなったときに電源を交換したから電源の出力インピーダンスが良かったために動けたのだろう。またそんなに高速なCPUでない(Athlon1600)ことも幸いしたと思われる。コンデンサは見た目緑スリーブに金文字で日本製のオーディオ用のようなある程度上等そうな感じながら、悪評高いいかがわしいGSC製である。GSCはMBで一時期よく見かけたがさすがに今はどこも使っていないだろう。ここの電解は確実に液漏れしているようである。現在では逃亡してEVERCONにマスクを換えて継続生産中とか。どちらにせよ電解は日本製が確実だろう。
ここまで液漏れして固まっていてもまだ動いている。これはAGPスロットの横である。そもそも素性が悪いのでカタログ値のリップル電流を越えていないか云々以前の問題なのだろう。最近のMBは以前のMBの相場、1万円ちょっとと言うところからかけ離れた上等なものが売っており、3万4万しているが、さすがにこのクラスになると、キャパシタが全部OSコンだったりする。それはすばらしいが、MBが3万というのも考え物だ。やや怪しいエコノミーなところをうまく使うのがやはりおもしろい。動かなければ、壊れたら、壊れそうなら治してでも使ってやろうという人柱精神が大切だ。
とはいえ、このEPOXは治すとなると相当電解を換えないといけないので、お役ご免とならざるをえない。
せっかくなので記念に新品の頃の全貌を載せておくと、フルのATXサイズで、PCIスロットが6つもあり、マニアックにPOSTコードを表示する7セグLEDまで付いている。まだこのころはオンボードにはLANは乗っていなかったが、かろうじて1.1のUSBポートは4つ付いていた。VIAのチップセットでVT8366にはファンも付いているが、ファンが台湾ファンで半年に一回はゴミを取ってシリコンをスプレーしてやらないと止まってしまう。AC97もオンボードで付いていたが、一度も起動したことはなかった。なかなか6スロPCIがあっても、IRQがシェアリングできるようになたとはいえ、うまくささないと6スロ全部を完全に動かすことは結局できなかった。とはいえ、ちょこちょこ遊ぶには充分使えていたのだが、さすがにペリフェラルが様変わりしてきたのと、ビデオのエンコードなどをやると力不足と感じるようになってしまった。といったところだ。まあそれでも長いこと動いてくれたので電解以外は良い印象だ。むかしのHPに10年以上前の一号機と2号機の一覧があるが、あの表を更新したいものだ。
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