片手落ちステンレス鍋
今日は錆びる鍋の話である。これはパール金属のステンレスパスタ鍋であるが、中に引っ張り上げるカゴもついていて、適度な大きさで使いでは悪くないのだが、一カ所だけとてもいけていないところがある。ネジが鉄で錆びてくるのである。ちゃんと品質表示があり、18-8ステンレス製と書いてあるが、ネジのことは書いていない。取ってのネジは鉄だと書いて欲しいところである。
塩を入れて煮るものだから、塩分ですぐに錆びてくる。これを片手落ちステンレス鍋という。
しかしもしかすると別の目的があって錆びるようにできているのかも知れない。パール金属の貧血症の人々への隠れた効用を秘めているのか、もしくは、パスタに微妙な鉄の味を加味するための隠しネジなのか・・・。
鉄の水道管の内側の赤さびなどは、水道水にいくらか溶けているだろうけれども、鉄であり、特に害はなく、逆にヘモグロビンの生成に有効な成分であったりするのかも知れないが、これもパスタを塩ゆでしてやや血の味のするときは、この錆を食べていると思えばよいだろうか。鉄鍋での鉄の吸収といっしょで、貧血には良いパスタ鍋なのかも知れない。
そういえば、石黒智子さんの5段ステンレス鍋も縁から錆が出てきた。鍋を濡れたまま逆さにしているとこの部分が錆びやすいので逆さに置かないようにと書いてあることがあるが、積層板の鍋の場合、真ん中の鉄の層の断面が、折り曲げているだけなのでここに裸で露出しているからそこが錆びるのである。これはなかなかどう対処したらよいのか、車用の錆を防塵物質に換える錆取り剤でも染みこませるか、そんなことしたら鍋の中にしみ出てきてとても害かも知れないし、適度に見えるところだけ錆を落として、油でも塗っておくしかないのかという感じである。もう少し何か良い仕上げの方法はないのだろうか。
究極は象印等にある、ステンの積層板で断面が溶接して閉じてしまって露出していないタイプになろうか。この鍋はえらい高いが、それだけのことはあり、とても熱効率が良くすぐにお湯も沸くし価値はある。イズミヤで安売りしているときに買っておこう。このなべ、10年保証と書いてあり、確かに鍋部分はそれくらい軽く持ちそうである。しかし前バージョンには欠点があり、取っ手の真ん中が熱に耐えずにこのように割れてくる。しかも取手は保証対象外だとさ。最近のものはここが改良されており、アルミか亜鉛ダイキャストになっている。
この積層の中に空気層を設けて、保温すると謳っている鍋が昔どこかから出ていて通販等で売っていたが、水が入って爆発する事故が多発して消滅してしまった。それは構造的にどう見ても危険である。
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