貧相な仕上げ
マルチパワーステーションの続きである。なんだかSF映画に出てくる宇宙ステーションをイメージしたデザインで、その各部に機能を割り当ててある。発想は悪くなく、各部の機能も発想は良いのだが、使えるものになっているかというとまだまだおもちゃの域である。実用品というにはちょっとつらい。カタログではわからないが実物の樹脂の仕上がりは、中国製のふにゃプラスチックそのものである。日本のプラモにこんな部品があったなら、即不良品として返品されるだろう。ビニール製のウルトラマン人形の背中の継ぎ目みたいな感じである。この可動部分が何回の開閉に耐えるのかどうかは、謎であるがあまり持たないことは確実だろう。傘の下には冷陰極管が入っており、蛍光灯スタンドのように使えるようになっている。消費電力が最も大きいようで、これを使うことは実用的ではないだろう。インバーターをもう一声おごって調光が効くようにすれば低消費電力モードが作れただろう。LEDランプの方はレンズの作り方もうまくかなり明るい。こちらをうまくランタンのように拡散光にする機構をつけた方が良かったかも知れない。
ラジオが付いている。FMも付いている。感度は内蔵アンテナのようだが割と良い。どこにスピーカーがあるのかと思ったら、ヒンジのところの丸いところに埋められている。見かけよりは大きい音が出る。ラジオはまあ役立つこともあるだろう。しかしチューニングダイアルにギアがなく半周しか回転しないので、正確に合わせるのは至難の業である。一応LEDがチューニングインジケーターになっているようである。裏側はボリュームになっており、昔良くあった戻しきるとOFFになるスイッチ付きVRである。電池はニッカドか何かを内蔵しているようだが、それを充電する方法は、太陽電池か手回しパワーかACアダプタのようである。太陽電池は見るからに安物のセルが付いている。京セラやシャープやサンヨーの高級感のあるセルではない。ACアダプターもつながるようだが、あまり意味がないので、日に当てておいて充電させるのが本望だろうか。しかし日に焼けて割れてくるかも知れない。手回しパワーは良くあるやつだが、相当前のページに登場している日本製の携帯充電器に比べると、かなりギアにガタがあり、いつつぶれるか不安という感じの感触である。回すとLEDが赤く光る。各種携帯用のアダプタが付いていた。まあ非常時にそこまでして充電しても基地局が一緒に停電していたらつながらないから意味なしといえば意味なしかも知れない。携帯のカメラを使うために回すのには使えるだろう。みかかの基地局は非常発電機があるのかも知れないが、こどものアンテナはそんなものないだろう。というわけで、景品にはおもしろいが、定価で買うには玩具として見た方がよい。これを一万くらいしてもいいからまぐらいとみたいにアルミフレームでいわばアーミー仕様でヘビーデューティーに作ってくれたら買ってもいいな。
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